ナニワ商人の知恵と習慣

商売人と言われる大阪人のDNAに宿る「ナニワ商人(あきんど)」の知恵と習慣

2012-03-02から1日間の記事一覧

スペッシャリストの衿特は「師」で表す(3-3)

ところで、言葉巧みにどういうふうにして仏具を売ったかというと、二人が一組になり、その中の一人が山伏姿になって物持の家の前に立ち、突如狂ったかのように大声で経をあげはじめる。あまりにも異様な様子に愕いたその家の主人が奉公人に理由を問いただす…

スペッシャリストの衿特は「師」で表す(2-3)

そして、野士は野師となった。当時、何かを商う場合は、師という字を下に付けたものである。クグツ師といえば人形遣いだし、トギ師といえば砥屋であった。別に、その人が師匠というわけではないが、師というのは個人として技を自慢出来る職業人(男性にかぎ…

スペッシャリストの衿特は「師」で表す(1-3)

-商は笑なり。 の概略はわかってもらえたと思うが、さらに、この奥底を探っていくとどうなるかといえば、かなり遠くまで遡る。商取引の歴史は長いが、もとはといえば物と物を交換することで成立していた。金銭で物を買うという行為は、ごく一部において平安…